- 寝る前の筋トレは逆効果?効果と注意点を解説
- 1. 寝る前の筋トレのメリットとは?
- 2. 寝る前の筋トレのデメリットとは?
- 3. 寝る前の筋トレが睡眠に与える影響
- 4. まとめ
筋トレを行うタイミングは、筋トレを継続していくうえで重要です。
普段忙しくて筋トレをする時間がとれない場合、比較的時間を作りやすい「寝る前」に筋トレを行っている方も多いかもしれません。しかし、寝る前に筋トレを行う場合、気をつけたいポイントがあります。
今回は、寝る前に筋トレを行う際のメリット・デメリットやポイント、オススメエクササイズをプロトレーナー監修のもと、紹介していきます。
寝る前の筋トレのメリットとは?
まずは、寝る前に筋トレを行うことのメリットを確認してみましょう。
成長ホルモンの効果を長時間得られる
成長ホルモンは、筋肉の合成や脂肪の分解をはじめとする新陳代謝を活発にさせ、組織の再生をするために欠かせない役割を果たします。
筋肉づくりはもちろん、健康な髪の毛や美肌をつくるのも、成長ホルモンの働きの一つです。
成長ホルモンは、年齢を重ねていくことで徐々に分泌量が少なくなってしまいます。
そのため、筋トレなどで成長ホルモンの分泌を促す必要があります。
その成長ホルモンが多く分泌されるのが、“運動後”と“睡眠中”。
睡眠中の成長ホルモンは、就寝後1~2時間後の深いノンレム睡眠によって分泌が活性化されます。
寝る前に筋トレを行うことで、筋トレ後~睡眠中という成長ホルモンが多く分泌されるタイミングが長く続き、筋肉の成長を効率よく促すことができるのです。
時間が作りやすい
寝る前の時間は、比較的時間に余裕のあるタイミングです。 寝る前に筋トレを行うと決めておけば、生活リズムの中にトレーニングの時間と取り入れやすく、習慣づきやすくなります。
寝る前の筋トレのデメリットとは?
逆に、寝る前に筋トレを行うことでのデメリットもあります。
寝付きにくくなる可能性も
就寝前の筋トレのデメリットの一つが、寝付きにくくなることです。
運動をすることによって、自律神経の働きが切り替わるからです。
自律神経とは、呼吸や血液循環、消化など体の働きを調整する神経のこと。
自律神経には、活動的になる交感神経と、休息する副交感神経があります。
日中は、交感神経が活発に働くことで活動的になり、夜になるにつれて副交感神経が優位になる、というように切り替わっていきます。
寝る前に筋トレを行うと、再び交感神経が優位になることで興奮状態となり、目が冴えてしまい寝付きにくくなるのです。
特に普段から寝付きにくい人は、気をつける必要があります。
寝る前は、強度の高い筋トレはNG。
負荷の軽い筋トレやストレッチであれば、逆に心地よい疲労感で眠りにつけるので、寝る前に筋トレを行いたい人は、負荷を軽めにするようにしましょう。
絶好の栄養補給のタイミングが活かせない
筋トレ後は、筋肉の成長が促される重要な栄養摂取タイミングです。
効果的に筋肉を作るには、筋トレで刺激された筋肉を修復させるために、しっかり栄養補給をしておきたいところです。
しかし、寝る直前に筋トレをしてしまうと、その後に食事をすることができません。
寝る前の食事は、消化不良につながるからです。
寝る前に筋トレを行う場合、食事の代わりに、筋トレ後にプロテインを飲むことで対応できます。
プロテインを飲む場合も、消化不良を防ぐためにも遅くても就寝30分前には摂取しておきましょう。
デメリットを解消するために
寝る前に筋トレを行うデメリットは、対策をすれば防ぐことができます。
まずは筋トレを行うタイミング。寝る前の筋トレって寝るどれくらい前のこと?と思う方もいると思います。
これは就寝時間から逆算して考えるとよいでしょう。
寝る前の筋トレは、その後の行動も考えて取り組むと生活リズムを作りやすくなります。
夕食は消化も考えると、就寝3時間前には食べておきたいところ。
入浴は就寝90分前がベストです。
そう考えると、「夕食前」もしくは、「夕食後・入浴前」が良いと思いますが、夕食前は色々と忙しい時間。
夕食後・入浴前がベストではないでしょうか。
もちろん、個人の生活リズムがあるので、このように、就寝時間・夕食時間・入浴時間を逆算して考えて、よいタイミングで筋トレの時間を作るとよいでしょう。
寝る前におすすめの筋トレメニュー
寝る前に筋トレを行う際は、寝つきが悪くなるのを防ぐため、本格的に長時間行うのは避けたほうがよいでしょう。
そのため、短時間で多くの筋肉を刺激できる筋トレがおすすめです。
●自重スクワット
1.足を肩幅よりも拳1個分外側へ開き、つま先を30°程度外側へ向けて立ちます。
両手は胸の前で組んでおきましょう。
2.軽く腰を反らせ、胸を張った姿勢を保ったまま、股関節と膝を曲げて体を下していきます。
3.太ももが床と平行まで体を下したら、股関節と膝を伸ばしていき、元の姿勢に戻ります。
4.この動作を繰り返し行います。10回×3セットから始めましょう。
【ポイント】体を下していくときに、膝がつま先よりも前に出ないようにしましょう。
そのためには、お尻を後ろに突き出すように意識し、股関節を曲げていきましょう。
●膝つき腕立て伏せ
1.腕立て伏せの姿勢になります。この時、手幅は肩幅よりも拳2個分外側に広げます。膝は90度に曲げて床につけましょう。
2.肘を曲げて体を下していきます。この時、胸が床にくっつくくらいの位置まで下ろすとよいでしょう。
3.下せるところまでいったら、肘を伸ばして、体を持ち上げていきます。
4.この動作を繰り返します。10回×3セットから始めましょう。
【ポイント】お尻が上がったり下がったりしないように、頭から膝までの姿勢を一直線に固定したまま動作を行いましょう。
●プランク
1.うつ伏せになり、肘とつま先を床につけます。この時、両肘は肩の真下に、脚は膝をまっすぐ伸ばし腰幅に開いておきます。
2.体を床から浮かせ、前腕部とつま先だけで支えます。この時、頭・肩・腰・膝・カカトが一直線になるように姿勢を整えましょう。
3.体を一直線に保ったまま、姿勢をキープします。20秒間×3セットから始めましょう。
【ポイント】顔を正面に向けてしまうと姿勢が崩れやすいので、顔は床を見るように下向きにしておきましょう。
疲れてくるとだんだん腰の位置が高く上がってしまったり、頭が下がってくるなどの姿勢の崩れが起こります。
姿勢をしっかり保持するように意識して行いましょう。
寝る前におすすめのストレッチメニュー
筋トレが終わったら、ストレッチも行いましょう。ストレッチを行うことで副交感神経を優位にさせ、寝付きやすくなります。ゆっくりとした呼吸で行うと効果的です。
●腰を伸ばすストレッチ
1.床に仰向けに寝ます。
2.両膝を曲げ、膝を抱え込むようにして両膝を胸の方に近づけていきます。
3.行けるところまで行ったらその状態で20秒間キープします。
【ポイント】慣れてきたら、3の姿勢のままダルマのように背中をゴロゴロと動かしてみましょう。
●脚を伸ばすストレッチ
1.床に座ります。片方の膝はしっかり伸ばし、もう片方の膝は曲げ、胡坐をかくようにします。
2.上体を前に倒していきます。この時、太ももの裏がつっぱる感じがするところまで倒すとよいでしょう。
3.反対側も同様に行います。
【ポイント】お尻が上がったり下がったりしないように、頭から膝までの姿勢を一直線に固定したまま動作を行いましょう。
●脚を伸ばすストレッチ
1.うつ伏せになり、肘とつま先を床につけます。この時、両肘は肩の真下に、脚は膝をまっすぐ伸ばし腰幅に開いておきます。
2.体を床から浮かせ、前腕部とつま先だけで支えます。この時、頭・肩・腰・膝・カカトが一直線になるように姿勢を整えましょう。
3.体を一直線に保ったまま、姿勢をキープします。20秒間×3セットから始めましょう。
【ポイント】腰や太ももが痛くて体があまり前に倒れないようであれば、まっすぐ伸ばした膝を軽く曲げてみましょう。
その際も、しっかり太ももの裏が伸びていることを感じながら行ってください。
まとめ
寝る前の筋トレは、筋トレを始めたばかりの習慣づけの段階に適したタイミングです。
まずは寝る前の筋トレを習慣づけてから、徐々に本格的な筋トレに移行していくのが理想的です。
寝る前に筋トレを行う場合は、今回紹介したポイントを考慮しながら取り組むようにしましょう!
※本記事は管理栄養士監修のもと作成しております
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