- 美容と健康に欠かせない成分!?ビタミンAの効果とは?
- 1. 美肌を叶える?ビタミンAの肌への効果
- 2. ビタミンAがもたらす健康効果
- 3. 食事やサプリで摂取しよう!ビタミンAの効果的な摂取方法と注意点
- 4. まとめ
五大栄養素の1つであるビタミンは、脂溶性ビタミン4種、水溶性ビタミン9種の合計13種類あります。
それぞれが役割をもち、身体の中で働いています。
ビタミンが身体に必要な事は、何となくわかると思うのですが、何のビタミンが身体の中でどのように機能しているか分かる方は少ないのではないでしょうか。
今回は、13種あるビタミンの中でも、脂溶性ビタミンの1つであるビタミンAに焦点を当ててお話ししたいと思います。
ビタミンAは美容と健康にどう関係して効果を発揮しているのか、ビタミンAを確実に摂るにはどうしたら良いのかを詳しく紹介します。
美肌を叶える?ビタミンAの肌への効果
まず初めに、美肌とビタミンAの関係についてです。
「美肌」と聞くとどのような肌を思い浮かべますか?
「シミやシワがない」「潤いやハリ、弾力がある」このような肌を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
肌は、食事から摂る栄養を材料にして、日々新しく生まれ変わっています。
その為、シミやシワがなく、潤い、ハリ、弾力のある肌を手に入れる為には、日々の栄養がとても重要となるのですが、その中でもビタミンAは美肌作りにとても効果的な栄養素の1つなのです。
ビタミンAが肌へどのような効果をもたらしているのか、そのメカニズムを説明します。
①ビタミンAは、ターンオーバーを促進し古くなった角質の排出を促す
肌は、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つが重なって層になった構造をしています。この一番外側の「表皮」は、一定の周期で生まれ変わっているのですが、この周期の事を「ターンオーバー」と呼びます。
ターンオーバーが行われている「表皮」は、さらに4つの層に分かれおり、一番下の「基底層」と呼ばれる場所の細胞が細胞分裂をして、日々新しい細胞を作っています。
この新しい細胞達は、外側に向かって少しずつ上にある細胞を押し上げていきます。そして押し上げられた一番表面の細胞が垢となって剥がれ落ちる事で、表皮の細胞が生まれ変わっているのです。
このターンオーバーは、健康な肌の場合、約4週間、28日の周期で行われています。
このターンオーバーは、加齢に伴い周期が遅くなるのですが、その他に生活習慣や食生活の乱れによっても、遅れてしまいます。
ターンオーバーが遅れると、古い細胞がなかなか剥がれ落ちず残ったままとなってしまう為、
シワやくすみ、肌のごわつき、乾燥などの肌トラブルを引き起こします。
正常なサイクルで肌を生まれ変わらせる事は、美肌を手に入れる為には必要不可欠です。
ビタミンAは、このターンオーバーを促し、古い肌の角質を正常に排出させる効果があるのです。
最近肌がくすんできた、乾燥してきたなどの悩みがある方は、もしかするとビタミンAが不足しているのかもしれません。
②ビタミンAは、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンの合成を促進する
肌にハリを与える「コラーゲン」、潤いを与える「ヒアルロン酸」、肌の弾力に関わる「エラスチン」、この3つの成分は、おそらく誰もが一度は耳にした事のある美肌成分かと思います。この3つの成分は、肌の真皮層にある「線維芽細胞」によって作られています。
この線維芽細胞も、私達の身体と同様に年齢と共に衰えていく為、美肌成分の産生も徐々に低下していきます。
私達の肌が年齢と共にたるみやシワが発生する主な原因はこれによるものなのです。
それ以外にも、生活習慣や食生活の乱れなどにより、美肌成分の産生は低下します。
その中でも特に紫外線によるダメージは大きく、紫外線により線維芽細胞が傷つけられてしまう事で、美肌成分の産生が低下します。
また、紫外線は直接コラーゲンにダメージを与え分解を加速させてしまう為、肌老化はさらに促進してしまうのです。
ビタミンAは、線維芽細胞を活性化させる事で、美肌成分の産生を促す効果があります。
また、紫外線などの光老化から肌を守る効果もある為、ハリや潤い、弾力のある肌を手に入れる為には必要不可欠な栄養素です。
以上のように、美肌の条件全てにビタミンAが関わっており、細胞レベルで美しい肌を手に入れる為には必須の栄養素なのです。
ビタミンAがもたらす健康効果
次に、健康な身体を手に入れる為に、ビタミンAがどのような関わりをしているのか説明します。
ビタミンAは、脂溶性のビタミンの1つで、主に目や皮膚、体内の粘膜の形成や機能に関わっています。
特に目の働きには深く関わっており、視覚機能を正常に整えたり、目の粘膜を強くする事で、疲れや乾燥を防ぎ、目の健康を保っています。
通常、普通に食事をしていれば欠乏する心配はありませんが、著しく栄養が不足しており、ビタミンAの欠乏症に陥った場合は、薄暗い所で目が見えにくくなる「夜盲症」になる事があります。
目以外にも、身体の粘膜の形成に関わっています。
粘膜は、外からのウイルスの進入を防ぐ役割をもっているので、ビタミンAは身体の免疫にも役立っているのです。
その他に、野菜に含まれているβーカロテンと呼ばれる栄養素は、必要に応じて体内でビタミンAに変換されるのですが、このβーカロテンは健康や美肌の大敵である活性酸素から身体を守る抗酸化の機能をもっています。
その為、ビタミンAを意識して摂る事は、目や粘膜の健康だけでなく、身体全体の健康に効果的なのです。
食事やサプリで摂取しよう!ビタミンAの効果的な摂取方法と注意点
美肌や健康な身体を手に入れる為には、ビタミンAがとても重要な栄養素である事はお分かり頂けたかと思います。
それでは、どの食材にビタミンAが豊富に含まれているのか、忙しい時でも確実に摂るにはどうしたら良いのかを紹介したいと思います。
①動物性の食材に多く含まれるビタミンA
ビタミンAは、動物性の食材に多く含まれています。
代表的な食材は、うなぎやレバー、卵などです。
主に主菜で使われる食材が多いので、おかずを作る時に意識して取り入れてみましょう。
これらの食材は、ビタミンB2も豊富に含まれています。
ビタミンB2は、脂質の代謝を助けたり、「発育のビタミン」とも呼ばれ、肌や爪、髪などの再生にも役立つビタミンである為メリットの多い食材です。
1つ注意して頂きたいのが、ビタミンAは脂溶性ビタミンの為、過剰に摂取してしまうと体内に蓄積してしまいます。
ビタミンAの過剰症は、吐き気や頭痛、めまいなどです。
普通に食事している分には過剰摂取になる心配はないのですが、意識しすぎて毎日沢山食べることのないように念のため注意しましょう。
②植物性の食材に多く含まれる、ビタミンAの前駆体であるβーカロテン
体内で必要に応じてビタミンAに変換されるβーカロテンは、植物性の食材に多く含まれます。
代表的な食材は、人参・カボチャ・パプリカなどのオレンジ色や黄色系の野菜や、ほうれん草やピーマンなどです。 果物にも豊富に含まれており、柿やマンゴー、柑橘系の果物に多く含まれています。
βーカロテンは、必要に応じてビタミンAに変わるだけでなく、βーカロテンとしては抗酸化の機能をもっています。
抗酸化ビタミンは、他にもビタミンC、ビタミンEが挙げられるのですが、この抗酸化栄養素は、体内で助け合いながら働く為、ビタミンC・Eも意識して一緒にとる事で、効率良く美容や健康に良い食事をとる事ができます。
ビタミンCを多く含む食材は、ピーマン・パセリ・ブロッコリー・ジャガイモなどの野菜や、柑橘系やイチゴなどの果物です。
ビタミンEを多く含む食材は、アーモンドなどのナッツ類、アボカド、カボチャ、モロヘイヤ、ごまに多く含まれます。
βーカロテンやビタミンC・Eを意識した食事にすると、自動的に植物性の食材を多くとる事ができます。
植物性の食材には、食物繊維や他のビタミン、植物酵素も豊富に含まれている為沢山のメリットがあります。
③サプリメントで手軽に補給
忙しくて思うように食事が取れない日はあるかと思います。そのような時は、無理に食事から摂ろうとしても疲れてしまいますので、サプリメントで手軽に摂る事をおすすめ致します。
サプリメントには、ビタミンA単体で売られている物もあれば、他のビタミンも摂れるマルチビタミン、ミネラルも摂れる物、ビタミンACEとβ-カロテンの抗酸化ビタミンが摂れる物など、色々な種類がありますので、自分の食生活を振り返ってみて、合う物を選んで使いましょう。
手軽に摂ることができるので、過剰摂取には注意が必要です。
商品の説明をよく確認して、推奨された量を摂取するように気をつけましょう。
まとめ
ビタミンAは、身体の中から美肌や健康な身体を作る為に必須な栄養素です。
お肉や卵などの動物性食品や、野菜に多く含まれている為、食事がパンや麺類など炭水化物に偏りがちな方は不足しやすい栄養素です。
もし、日々の生活が忙しく食事が思うように摂れていなくて、肌あれや目の疲れ、身体の不調がある場合はビタミンAが不足しているのかもしれません。
その場合はサプリメントを上手に使いながら、ビタミンAやその他のビタミンも不足しないように工夫をして、
忙しい中でも美しく健康的な自分を作っていきましょう。
※本記事は管理栄養士監修のもと作成しております
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