- マルチビタミンの効果を最大限に引き出す!正しい摂取タイミングと注意点
- 1. 「マルチビタミン」の飲み方の基本!最適なタイミングとは
- 2. 「マルチビタミン」の摂取は朝食後が効果的?飲む時間帯による違いを検証
- 3. 「マルチビタミン」の飲み方で得られるメリットとデメリット
- 4. まとめ
サプリメントの中でも、手軽に数種類の栄養素が一度に摂れるとして人気のマルチビタミン。
でも、せっかくマルチビタミンを摂取するなら、効率良く栄養を摂取できるタイミングで摂り入れたいですよね。
そんな方に向けて、今記事ではマルチビタミンに含まれる栄養素別に、おすすめの飲むタイミングについて解説します。
「マルチビタミン」の飲み方の基本!最適なタイミングとは
飲むタイミングにまつわる決まり
実のところ、サプリメントは食品に分類されるので、厳密には飲むタイミングは決まっていません。
医薬品医療機器等法によって、食品にあたるサプリメントを、医薬品のように「1日●回、1回▲カプセル服用」などと、飲み方を指定することは禁止されているのです。
国は、成分本質、効能効果、形状、用法用量の4つの要素で、医薬品か食品かを判断しています。
したがって、マルチビタミンを始めとするサプリメントは全て、「いつ飲むか」を含む用法用量を指定することはできずに「1日分の目安量」を記載するにとどまっています。
参考:無承認無許可医薬品の指導取締りについて(46通知)
水溶性ビタミン
ビタミンは大きく2つに分けると、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けられます。
水溶性ビタミンはその名の通り「水に溶けやすい性質」を持ったビタミンです。
水に溶けやすいため、体内に入った後は、尿中に溶けて体外に排出される仕組みとなっています。
よって、水溶性ビタミンの場合は、1日1回よりも1日数回に分けた方が、より効率的に摂取できるのでおすすめです。
たとえば、1日の目安量が2粒の場合は、1粒ずつ2回に分けるといった具合です。
脂溶性ビタミン
一方で脂溶性ビタミンは「油に溶けやすい性質」を持っています。
脂溶性ビタミンは、ビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンKの4つです。
脂溶性ビタミンを食後に摂取すると、食事に含まれる油に溶けるので、効率良く栄養素を補給できます。
しかし、油に溶けやすいことから、体内に蓄積する性質があるため注意が必要です。
脂溶性ビタミンの摂取量が、1日の目安量を超える状態が続いていると、過剰症を引き起こす可能性があります。
サプリメントのパッケージに記載されている目安量以上に、摂取することはやめましょう。
また、複数の健康食品を併用する際にも、重複して栄養素を摂取していないかどうか気を付けてくださいね。
「マルチビタミン」の摂取は朝食後が効果的?飲む時間帯による違いを検証
ここからは、生活の中の場面に応じた、マルチビタミンの飲むタイミングについてお伝えしていきます。
朝食後に飲む場合
朝食後に摂取するのがおすすめの栄養素は、ビタミンB・ビタミンC・ビタミンEです。
水溶性ビタミンは、一度にたくさん摂っても、余剰分は体内から排出されてしまうため、無駄が増えることになるのです。
したがって、朝と昼や、朝・昼・夕など、少しずつ複数回に分けて摂取すると、サプリメント中の栄養素を無駄なく吸収することができます。
また、脂溶性ビタミンでもビタミンEは、体内から排出されるスピードが早いので、朝食後の摂取がおすすめです。
夕食後に飲む場合
1日1回、夕食後に飲むなら、脂溶性ビタミンやリラックス効果を謳っている成分を配合したサプリメントがおすすめです。
ほかにも、ビタミンBやビタミンCなどのビタミンは、体内で脂質や糖質、たんぱく質からエネルギーを作り出す際に活躍します。
したがって、風邪気味などで体力の低下を感じる場合には、ビタミンB・Cを夕食後に摂るのも良いでしょう。
そのほかのタイミング
|筋トレをした後に
筋トレをする機会がある人は、トレーニングをした後にマルチビタミンを摂取するのがおすすめです。
トレーニングによって疲労して傷ついた筋肉は、十分な栄養と休息時間を与えることで、発達していきます。
このトレーニング後に筋肉が修復されるタイミングで、必要な栄養が体内にあることが重要なのです。
マルチビタミンを飲むタイミングは、トレーニング後30分以内を目安にすると良いでしょう。
|疲れを感じているとき
忙しい毎日で疲労を感じているときは、寝る前にマルチビタミンを摂取するのがおすすめです。
ビタミンの中でも、ビタミンB1は糖分をエネルギーに変えるのを助けたり、筋肉の疲労を防いだりする働きがあります。
疲労を感じるときには積極的に摂っていきたい栄養素です。
飲み物について
マルチビタミンを飲む際には、基本的には水かぬるま湯で飲むことをおすすめします。
マルチビタミンに含まれる個々の栄養素によっては、牛乳などの水以外の飲み物でも、吸収を邪魔しない場合もあります。
ですが、マルチビタミンの中には、色んな栄養素がぎゅっと詰まっています。
どの成分であっても吸収を干渉しない、水かぬるま湯での摂取の方が安心して飲めるでしょう。
「マルチビタミン」の飲み方で得られるメリットとデメリット
マルチビタミンの飲み方を工夫することで得られる、メリットやデメリットについて解説します。
メリット
|野菜不足の食生活に
健康的な食事を意識していても、毎日野菜たっぷりの、バランスが取れた食事を用意するのは難しいものです。
厚生労働省が国民の健康増進のための方針を定めた「健康日本21(第二次)」では、野菜摂取量の平均値の目標が350g(1日あたり)となっています。
厚生労働省が毎年行っている調査に国民健康・栄養調査があります。令和元年度の調査によれば、野菜摂取量の平均値は男性で288.3g、女性で273.6gでした。
野菜摂取量が目標値の350gを達成できているのは、男性で30.1%・女性で26.5%しかいないことが分かります。
日本に住んでいる半数以上の人は、慢性的に野菜不足に陥っているんです。
マルチビタミンを飲むことで、食事だけでは足りない栄養素を効率良く補うことができます。
|1日の元気スイッチに
マルチビタミンの飲むタイミングを様々紹介してきましたが、マルチビタミンを飲むことを習慣にするには、飲むタイミングを決めてしまうことがポイントです。
たとえば、マルチビタミンを「朝に飲む」ことを習慣にしていれば、いつの間にかマルチビタミンを飲むことが、1日を元気に過ごすためのスイッチになっているはずです。
夕食後などの「夜に飲む」場合は、1日頑張った自分へのご褒美とするのも良いでしょう。
マルチビタミンがあることで、単なる栄養補給だけではなく、自分を労わる感覚を持つことができます。
デメリット
飲むタイミングを決めていても、外出時に持って行くのを忘れるなどして、時には飲み忘れることがあります。その場合は、神経質にならずに、思い出したタイミングで飲みましょう。
先ほどもお伝えしたように、サプリメントは医薬品ではなく、食品に分類されていますので、基本的にはどのタイミングで摂取しても問題ありません。
サプリメントの効果を感じるには、通常1か月以上が必要です。ご自身で負担なく続けられる方法で生活に取り入れていくことが重要です。
まとめ
マルチビタミンの飲むタイミングについて解説してきました。
マルチビタミンは食品に分類されるため、明確には飲むタイミングは指定されていません。
しかしながら、疲労回復に使いたい、乱れがちな食生活で足りない栄養素を補いたい、トレーニングの効果を十分に得たいなど、摂取する目的に合わせて飲むタイミングを工夫することが可能です。
ご自身の続けやすいタイミングを見つけて、ぜひ毎日の健康を保つために役立ててくださいね。
※本記事は管理栄養士監修のもと作成しております
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